Google Ad Grantsとは?月1万ドルの広告費を「安全に」使い倒すための完全ガイド

Google Ad Grantsとは
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「Googleから毎月10,000ドル(現在のレートで約150万円相当)の広告費が助成されるプログラムがある」

NPOや非営利団体の運営者様であれば、一度はそんな噂を耳にしたことがあるかもしれません。 そして同時に、こう思ったのではないでしょうか?

「本当に無料なの? 裏があるんじゃないか?」

「後で高額な請求が来るのでは?」

「手続きが複雑で、私たちのような少人数団体には無理だろう」

結論から申し上げます。Google Ad Grants(アドグランツ)は実在する、非営利団体にとって「最強」の支援プログラムです。 怪しい制度ではありません。

しかし、「ただ登録すれば誰でも自由に使える」という甘いものではないのも事実です。 Googleが定める厳格な品質基準(クリック率5%の維持など)を守り続けなければ、せっかくのアカウントもすぐに凍結されてしまいます。

私は元システムエンジニア(SIer)として、現在は中小企業・NPO専門のWebマーケターとして活動しています。 この記事では、精神論ではなく「データとロジック」に基づき、Google Ad Grantsの仕組みから、審査を一発で通過し、安全に運用し続けるための具体的な手順を包み隠さず公開します。

ぜひこの記事を、貴団体の活動を広げるための「設計図」としてご活用ください。

「記事を読む時間がない」「複雑な設定だけ先にプロに頼みたい」という方へ

審査の壁となる初期設定や、アカウント凍結対策だけをスポット(単発)で相談可能です。大手代理店品質を、個人価格で提供します。

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目次

Google Ad Grants(アドグランツ)とは?3分でわかる基礎知識

まずは、制度の全体像を「エンジニア視点」で整理しましょう。曖昧な理解は、後々のトラブルの元になります。

毎月10,000ドルの広告費が「現物支給」される仕組み

誤解されやすいのですが、毎月1万ドルの「現金」が団体の銀行口座に振り込まれるわけではありません。 Google検索をした際に表示される「検索連動型広告(リスティング広告)」の枠(予算)が、毎月1万ドル分まで無償提供される、という仕組みです。

つまり、「Googleという巨大なメディアに、無料でチラシを配らせてもらえる権利」をもらうイメージです。 使い切れなかった分を翌月に繰り越すことはできませんし、換金もできません。あくまで「広告枠の現物支給」と考えてください。

対象となる団体・なれない団体

この制度は、すべての組織が使えるわけではありません。以下の条件を満たす必要があります。

  • 対象: NPO法人、公益財団法人、一般社団法人(非営利型)など。
  • 対象外: 病院、医療団体、学校、学術機関、政府機関など。

また、利用資格を得るためには、TechSoup(テックスープ)という国際的な非営利団体認証システムへの登録が必須条件となります。「自分たちが対象かわからない」という場合は、まずTechSoupのサイトで確認することから始めましょう。

通常のGoogle広告との違い(メリット・制約)

通常の有料版Google広告と比べると、明確な「制約」があります。これを理解せずに運用すると、成果が出ません。

  1. テキスト広告のみ
    • 画像(バナー)や動画広告は出せません。検索結果の「文字」だけで勝負する必要があります。
  2. 検索パートナーへの配信不可
    • Google検索以外のサイト(livedoorやgooなど)には表示されません。
  3. クリック単価の上限
    • 基本的に、1クリックあたり2ドル(USD)の上限があります(※ただし、適切な自動入札戦略を使えばこの上限は突破可能です)。

導入前に知っておくべき「3つの厳しい運用ルール」

ここが本記事で最もお伝えしたいポイントです。 「無料だからとりあえずやってみよう」と安易に始めた団体の多くが、このルールを知らずにアカウント凍結(サスペンド)の憂き目にあっています。

1. アカウント一時停止のリスク(CTR 5%ルール)

これが最大の壁です。 一般的な企業の広告運用では、クリック率(CTR)が1%〜2%あれば「合格点」とされることが多いです。 しかし、Ad Grantsでは「アカウント全体のクリック率を5%以上に維持すること」が義務付けられています。

5%を下回る状態が2ヶ月続くと、アカウントは一時停止されます。 つまり、「ユーザーにとって本当に有益で、クリックしたくなる広告」を作り続ける技術がないと、権利を剥奪されるのです。

2. キーワードの品質制限(1語のみはNG)

「寄付」「ボランティア」といった、単一のキーワードでの入札は禁止されています。 また、「ニュース」「動画」といった一般的すぎるキーワードもポリシー違反となります。

  • × 寄付
  • 保護猫 寄付 NPO 寄付 税制優遇

このように、ユーザーの意図が明確な「掛け合わせキーワード」を選定する論理的思考が求められます。

3. Webサイト(LP)の品質要件

審査されるのは広告だけではありません。広告のリンク先となるWebサイト(LP)も厳しくチェックされます。

  • HTTPS化(通信の暗号化)がされているか?
  • 団体の活動内容や使命が明確に記載されているか?
  • サイトの読み込み速度は十分か?
  • アフィリエイト広告だらけのサイトではないか?

「サイトの質が低い」と判断されると、そもそも広告を出すことすら許されません。

【実践編】Google Ad Grantsの申請から開始までの5ステップ

リスクを理解した上で、それでも「月150万円の広告費」は魅力的です。ここからは、私が現場で実践している「審査を一発で通過するための手順」を解説します。

STEP1:TechSoup(テックスープ)で「認証トークン」を取得する

まずはTechSoupへの登録です。ここで団体の「定款」や「登記簿謄本」などの公的書類の提出が求められます。 承認されるまで数週間かかることもあるため、思い立ったらすぐに着手しましょう。ここで発行される「認証トークン」が、Googleへのパスポートになります。

STEP2:Google for Nonprofits(非営利団体向けプログラム)への登録

TechSoupのトークンを使い、Googleの非営利団体向けポータルサイトに登録します。

登録には、個人のGmailではなく、団体の独自ドメインのメールアドレス(例: info@your-npo.org)を使用することを強く推奨します。セキュリティ面や、将来担当者が変わった際の引き継ぎトラブルを防ぐためです。

STEP3:Google Ad Grants への「参加申請」とお客様IDの取得

Google for Nonprofitsの管理画面から、Ad Grantsへの参加申請を行います。 ここで最も多いミスが、「通常の有料版Google広告アカウントを作ってしまう」ことです。

必ず「Ad Grants専用の申請フロー」に従ってください。クレジットカード情報の入力を求められた場合、それは有料アカウントの手順に進んでいる可能性があります。一度立ち止まりましょう。

STEP4:【最重要】審査に通るための「アカウント初期構築」

ここが最大の難所です。 「枠」をもらうためには、Googleが定める「正しい構造」でアカウントを作り込む必要があります。

  • 1つのキャンペーンに、2つ以上の広告グループを作る
  • 1つの広告グループに、2つ以上の広告文を作る
  • サイトリンク表示オプションを設定する

これらはGoogleのシステム要件です。 「とりあえず1個だけ広告を作ってみよう」では、審査の土俵にすら乗れません。 論理的に構成を設計し、入稿作業を行う必要があります。

STEP5:Googleによる審査と運用開始(タグ設定・CV計測)

構築したアカウントをGoogleに提出し、審査を待ちます。 審査に通過したら、最後に効果測定の準備です。

「広告を見て何人が寄付してくれたか?」「何人がボランティアに応募してくれたか?」 これらを計測するために、GA4(Googleアナリティクス)と連携し、コンバージョンタグを設定します。数字が見えない運用は、羅針盤のない航海と同じです。

よくある失敗パターンと「プロに頼むべきタイミング」

ここまで読んで、「自分たちでもできそう!」と思われた方は、ぜひチャレンジしてみてください。 しかし、もし以下の不安がある場合は、少し立ち止まって考えてみてください。

「予算消化できない」悩みと機会損失

「苦労して審査に通ったのに、月300ドル(約4.5万円)しか使えていない」

実は、多くのNPOがこの状態に陥っています。

原因は「キーワード選定の狭さ」と「入札設定の不備」です。 使えるはずの残り9,700ドル(約145万円分)を毎月ドブに捨てているのと同じこと。これは非常にもったいない機会損失です。

アカウント凍結からの復旧は困難

一度ポリシー違反で凍結されると、英語でのやり取りや、原因の特定・修正が必要になります。

私でさえ、凍結解除には神経を使います。慣れていない方にとっては、事実上の「詰み」状態になりかねません。

最初から「凍結させない設定(除外設定や自動化ルールの活用)」をしておくのが、最も低コストなリスク回避策です。

自力運用 vs スポット相談(コスパ比較)

「大手代理店に頼むと、月額20万〜30万円の手数料がかかる…」 だからといって、専任担当者がいない中で自力運用するのは、学習コストと時間のリスクが大きすぎます。

そこで提案したいのが、「初期設定や審査対策だけをプロに頼む」という選択肢です。

  • 初期構築
    • プロが設計するので、審査通過率が高く、最初から成果が出やすい。
  • 運用
    • 基本的な設定さえ正しければ、日々のメンテナンスは自社でも可能。
  • 費用
    • 毎月の固定費ではなく、必要な時だけの「スポット費用」で済む。

これが、予算に限りのある中小企業・NPOにとって、最もROI(投資対効果)が高い「賢い選択」だと私は考えています。

まとめ

Google Ad Grantsは強力な集客ツールですが、開始までには「5つの壁」があります。 特に「STEP4:アカウント構築」と「CTR5%ルールの維持」は、専門知識がないとつまづきやすいポイントです。

まずは、TechSoupの登録から始めてみてください。 そして、もし以下のような壁にぶつかったら、私のことを思い出してください。

  • 「STEP4の設定画面が複雑すぎて手が止まった」
  • 「審査に落ちたが、理由がわからず再申請できない」
  • 「本業が忙しくて、マニュアルを読み込む時間がない」

私は「高品質なWebマーケティングを、個人価格で」をモットーに活動しています。 大手のような高額な月額契約は不要です。60分のオンライン相談で、画面を共有しながら、あなたの横に座るアシスタントのように具体的な解決策をアドバイスします。

Google Ad Grantsの申請・運用でお困りの方へ

「何から手をつければいいかわからない」という段階でも構いません。 まずは現状の課題をお聞かせください。現役マーケターの視点で、最短ルートの解決策をご提案します。

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